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個人が与信を受ける意味

消費者がショッピングやキャッシングで信用供与を受ける理由は、①支出の平準化と②決済の二つの機能を求めるからです。しかし、それは家計が健全な状態であるか、不健全な状態であるかによって、それぞれ意味が異なります。家計費の支出は固定費と変動費に分けることができますが、それを平準化・決済の区分で整理すると以上のようになります。もちろんお金の使い方は個人的なものですから、断定的なものではありません。まず支出の平準化と決済について説明します。支出の平準化とは、あらかじめ支払い回数を決めた分割払いや、リボルビングクレジットを利用して、家計の支出を単月ではなく将来にわたって繰り延べする機能のことです。

月々の支払額を一定にすることによって当該支出の負担を分散することができます。家計の負担は少なくなりますが、繰越額については金利がかかります。決済はクレジット利用代金を指定期日に全額一括で支払うものです。クレジットカードで最もよく利用されている、マンスリークリアといわれる翌月一括払いが該当します。支払いの指定期日を先延ばししたボーナス一括払いも形の上では決済に似ていますが、支払いを平準化した複数月分の支払いをまとめて行ったものと見ることもできますので、厳密には決済ということはできません。

それでは家計費を重要な支出項目である衣・食・住に分けて、それらがクレジットの利用とどのような関係にあるか整理してみます。横軸に家計費を置き、両極に固定費と変動費を置きます。毎月確実に同じ金額が支出される固定費もあれば、多少変動がある公共料金のような固定費もありますから、中間点はどちらにも当てはまるものと考えます。変動費は支出を抑えることもできるものという性格です。それにクレジットの機能である平準化と決済を重ねます。現代のクレジットカードはその90%が一括払いの利用ですから、必然的に決済の領域を多くカバーしています。

そして決済の領域でも変動費的な支出にウエートが置かれます。簡単にいえば日々、月々の支出の中で、現金払いで何も問題ないものがクレジットカードに置き換わるわけです。伝統的なクレジットカードの決済での領域はこの部分でしたが、この領域はどんどん広がっています。同じ食費でも外食は変動費の範囲ですからクレジットカードがなじむのは当然としても、スーパーでの食費についてもクレジットカードが利用されるようになっています。公共料金は固定費的な変動費ですが、この分野もクレジットカードがカバーするようになっています。